プレスリリース環境保全

「浜里ウインドファーム」における海ワシ類のバードストライク発生防止に向けた取り組みについて

株式会社ユーラスエナジーホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:諏訪部 哲也、以下「当社」)は、グループ会社である合同会社道北風力(本社:北海道稚内市)が運営する「浜里ウインドファーム(北海道天塩郡幌延町)」(以下「当該発電所」)において、海ワシ類のバードストライク発生防止に向けた対策に取り組んでいることをお知らせします。

当該発電所では、20235月の営業運転開始直後に海ワシ類のバードストライクが発生したことから、鳥類の専門家とも協議し、さまざまな対策を講じてまいりました。海ワシ類からの視認性を向上させる環境保全措置として、20239月にタワー側面およびナセル上部に目玉模様の施工を実施。しかし、その後も海ワシ類のバードストライクが複数発生したことから、202412月より、新たな防止策として、欧州で実績のあるバードストライク対策システム(以下「本システム」)を国内で初めて導入しました。

本システムは、風車のタワー10mの高さに、360°カメラおよびスピーカーをタワー側面の四方に設置し、カメラで遠方から風車に接近する鳥類を検知し、危険域に侵入した際にスピーカーから忌避音を発生させ、鳥類の進路変更を促すものです。
当該発電所の全14基に本システムを設置し、202412月から試験運用を開始していましたが、その後もバードストライクが複数発生している状況を踏まえ、海ワシ類の保護を最優先に考え、鳥類の専門家のご意見も参考に、2025325日より海ワシ類が活動する日の出1時間前から日没までの間、当該発電所の風力発電機全14基の運転を停止することとしました。現在は、鳥類種や飛翔範囲に対して本システムの有効性を高められるように、音量の調整やカメラの検知率の向上など忌避効果の性能改善に取り組んでいます。

当社は今後、本システムの調整・改善を行うとともに、鳥類の専門家と連携しバードストライクの原因調査や環境影響評価の内容の振り返り・検証等を行い、自然と風力発電の共生を目指し、バードストライク発生防止に向けて取り組んでまいります。

【バードストライク対策システムの概要】

①360°カメラにより、風車の半径1km圏内に接近した鳥類を検知
②半径1km圏内で鳥類の滞空が続いた際には鳥類種を識別
③半径300m圏内に鳥類が接近した際には、スピーカーより特殊な忌避音を発生させ、鳥類に進路変更を促すことでバードストライクを防止する

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【発電所の概要】

発電所名浜里ウインドファーム
所在地北海道天塩郡幌延町
連系容量47,500kW (4,300kW×14基)
営業運転開始2023年5月26日



【浜里ウインドファームでのバードストライク確認状況】

No.発見年月日種別
12023年59オジロワシ
22023年65オオワシ
32024年34オジロワシ
42024年58オジロワシ
52024年1225オジロワシ
62025年121オジロワシ(負傷)
72025年33オジロワシ
82025年3月4オジロワシ
92025年37オジロワシ
102025年316オジロワシ
112025年317オジロワシ


【主な対応経緯】

2023年929タワー側面およびナセル上部へ目玉模様の施工実施
2024年121バードストライク対策システムの試験運用開始
2025年34風力発電機7基の日中の運転停止
2025年313運転停止号機を変更し、風力発電機7基の日中の運転停止
2025年325風力発電機全14基の日中の運転停止



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