新出雲風力発電所における風車ブレードの一部破損事故について
2010.05.27
当社グループは、2009年10月8日および11月4日に発生した新出雲風力発電所におけるブレードの一部破損事故に関し、風車メーカーの協力および 社外専門機関のご指導をいただきながら調査・分析を行ってまいりました。
このたび原因等が判明いたしましたので、発電事業会社より中国四国産業保安監督部へ運転再開に向けての対策を含め報告を行いました。
原因:破損状況により3つのグループに大別されると考えられます。
- グループ1:風車設置後に落雷により小さな破損が生じ、それが事故発生時の強風で拡大したもの。
- グループ2:風車近傍の地形の影響で、特定風車の特定風向において、回転中のブレードが受ける風速が地上からの高さにより異なり、その結果ブレードに変形が生じて先端がタワーに接触したもの。
- グループ3:風車が風上に向かうことにより風圧を逃がすべきところ、停電等によりその機能が停止していたため、強風による想定以上の力(注)がブレードに作用したもの。
対策:グループ別に下記の対策を行います。
- グループ1:雷発生情報の入念な確認、および落雷発生後の臨時巡視等を実施。
- グループ2:全風車の個々の地形条件を踏まえた風圧の再評価を行い、それらに応じた運転を実施。
- グループ3:強風時に風車が風上を向いている状態の確認等を実施。その状態が確保できていなかった場合は、臨時巡視等を実施。
なお、破損したブレードについては補修をするか新しいブレードに交換いたします。
近隣の皆様には、大変ご迷惑・ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。 今後も安全の確保を最優先に考え、風力発電所の安全・安定運転に努めます。
(注) 風車が風上に向いていない状態で、乱れた強風を受けたことにより、ブレードに生じた想定以上の力