釜石広域ウインドファームの運転再開について

  • プロジェクト
2005.11.08

当社は、釜石広域ウインドファームにおいて延べ5基の風車のブレード(以下「翼」)が折損・飛散した事故を受けて、関係機関の指導を仰ぎながら本年6月より対策を講じた翼に全数交換する工事を行ってきました。このたびこの交換工事が完了し、所要の試験や安全確認などを行い、118日より運転を再開しました。

今回の事故および設備停止に関しましては、地域の方々をはじめ、関係者の皆様には大変なご心配をおかけしましたことを改めて深くお詫び申し上げますとともに、今後とも安全の確保を最優先に考え、風力発電所の安全・安定運転に努めます。

【参考】
事故の原因

破損した翼を調査した結果,落雷により翼内部の接着面に小さなき裂が生じた際に、当該破損翼の製作に使った接着剤の脆性耐力(※)が十分ではなかったため、その後そのき裂が大きく拡大し、翼の折損・飛散に到ったことが判明した。尚、今回の事故は強風が起因ではないと判断されている。

(※)脆性耐力: 材料にき裂が生じ、そこに外力を受けた場合に、そのき裂の拡大を材料自身が阻止しようとする抵抗の強さ。

対策

同様のメカニズムによる事故の再発防止を図るため、より破壊靱性の大きい接着剤で製造した翼に全数交換する。

発電所概要

(場所)岩手県釜石市・遠野市および大槌町に亘る丘陵地(西サイト21基、東サイト22基)

(事業主)株式会社トーメンパワー釜石

(風車概要)三菱重工業製:MWT-1000A(破損翼は同社長崎造船所で製作)
  [定格出力:1000kW(1基:900kW)、ロータ直径:61.4m、タワー高さ:68m]